乳歯よりも永久歯の方が大きいうえ、本数も増えます。そのため、顎の成長が不十分で永久歯がきれいに生えるスペースが足りないと、歯並びの乱れにつながります。

小児矯正のメリットは、顎の自然な成長を利用できることです。歯がきれいに並ぶのにはスペースが必要ですので、上下の顎の成長を促すことが大切です。上顎の成長は10才でほぼ終わりますので、将来的に歯並びがきれいになる確率が高まります。

お口の状態や歯並びにより治療の開始時期は異なります。5歳から8歳までは上の顎が大きく発達しますので、健やかな成長を促し、口呼吸から鼻呼吸に導き、舌の位置やお口まわりの筋肉のバランスを整え、飲み込みを正しく行えるようにするのによい時期です。
さらに姿勢の改善にもつなげられるので、治療開始によいタイミングの1つです。当院では小学校低学年頃から始める方が多いです。

小児矯正において、成長を利用して顎のスペースを拡げるのを一期治療といい、永久歯の歯並びを整えるのを二期治療といいます。

金属の器具とワイヤーを使用するブラケット装置は、歯に力をかけて動かすので、装置を装着したあと1～3日間は痛む可能性があります。また慣れるまでワイヤーやブラケットが舌や頬に当たって痛いかもしれません。また、歯磨きもしづらくなるため、ブラッシングには注意して見ていただきたいと思います。